よき人々の系譜

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ディドロ 1713-1784

Denis Diderot

■ディドロのプロフィール

ドゥニ・ディドロは、18世紀フランスの哲学者。
ダランベールらと共に編纂して作成した 『百科全書』で知られる。
『百科全書』は約20年以上の歳月をかけて180人以上の知的エリートが参加し、本巻17巻、図巻11巻、補巻他7巻で構成されている。
またディドロはフランス革命を思想的に準備した啓蒙思想家の代表者として位置づけられている。特徴として唯物論の立場をとったことがあげられる。唯物論とは、物質・自然が第一次的、根源的であり、観念・精神はこれから派生した第二次的なものととらえる。
したがって一切の自然現象を何らかの精神的・観念的付加物なしに、自然そのものを理解することを求める。それだけでなく、社会・歴史的現象をも物質的根源から説明しようとする。
ディドロもそれまでの因習にとらわれることなく、唯物論の立場から『百科全書』を完成させた。編集にあたって、ディドロはどんな圧力にも負けずに、真理を追求する姿勢を貫き通した。このプロセスから唯物論者の面とは別の興味深い生き方が見えてくる。
『よき人々の系譜』より)

■ディドロの略歴

1713年 フランス・シャンパーニュ地方に生まれる。
1733年 学者として生きていくことを決意。
1747年 『百科全書』の仕事を始める。
1749年 『盲人に関する手紙』著作。ヴァンセンヌ城塞に監禁される。
1750年 『百科全書』趣意書発表。
1751年 『百科全書』第1巻刊行。
1765年 『百科全書』原稿完成。ロシア皇帝エカチェリーナ二世と蔵書売り渡しの契約。
1766年 『絵画論』発表。
1769年 『ダランベールの夢』発表。
1772年 『百科全書』本文17巻、図版11巻完成。
1773年 ロシア訪問。
1784年 71歳で死去。

■ディドロの考えと結果

(考え)人間は完全にわかることはできない、それゆえ学び続ける。
(結果)現在の百科全書・百科事典の手本となった『百科全書』を完成。

■ディドロのネットワーク

○心動かされた人々・系譜

ソクラテス、ゲーテ、司馬光シュンペーター

○同時代の関連する人々

ダランベール、ルソー、ヴォルテール、モンテスキュー、エカチェリーナ二世、チェンバース

○生活

稼いだお金は、勉強のための書籍代に消えた。その日暮らしの生活を送らざるをえなかったが、文学、科学、歴史、医術、数学、哲学など幅広い分野を勉強できて充実していた。

■ディドロの参考文献

小場瀬卓三『ディドロ 百科全書にかけた生涯』(新日本出版社、1972)
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阿部祐太著『よき人々の系譜』(阿部出版)
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■ディドロの著作

ディドロ・ダランベール編(桑原武夫訳編)『百科全書』(岩波書店、1971)
(百科全書のダイジェスト版)
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ディドロ(佐々木健一訳)『絵画について』(岩波文庫、2005)
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ディドロ(王寺賢太・田口卓臣訳)『運命論者ジャックとその主人』(白水社、2006)
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ディドロ(新村猛訳)『ダランベールの夢 他四篇』(岩波書店、1958)
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