よき人々の歴史

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星新一 1926-1997

Hoshi Shinichi

■星新一のプロフィール

星新一(本名は星親一)は、ショート・ショートのSF作家。
彼が創始したショート・ショートとは、400字詰原稿用紙10数枚程度の短編SF小説である。星新一は、『ボッコちゃん』、『妄想銀行』、『悪魔のいる天国』、『マイ国家』をはじめ、生涯で1001編のショート・ショート作品を残した。「この世に子どもがいる限り、ぼくの作品は読まれ続ける」と星新一が言ったとおり、現在でも子供だけでなく幅広い年代層に渡って作品は読まれ続けている。
SF作家であるにもかかわらず、星新一は科学万能主義者ではなかった。
「SFは常識人にしか書けない。常識があるからこそ飛躍できるのだ。常識とは科学で解明できるものと解明できないものがあることを認めることであり、科学で解明できないことの真実に近づくためには、大いに想像力を働かせなければならない」
星新一のSF作品のテーマは、いつの時代でも共通な、普遍的な人間の本質の探求にあった。
『よき人々の歴史』より)

■星新一の略歴

1926年 東京に生まれる。
1951年 星製薬代表取締役就任。
1957年 日本初のSF同人誌「宇宙塵」創刊。
1958年 「セキストラ」で作家デビュー。『ボッコちゃん』発表。
1963年 日本SF作家クラブ創設。
1968年 『妄想銀行』および過去の業績に対して第21回日本推理作家協会賞受賞。
1970年 大阪万博に三菱未来館起草メンバーとして参加。
1979年 ショート・ショートのコンクール開催(以後毎年開催)。
1983年 ショート・ショート1001編達成。
1986年 改版作業開始。
1997年 71歳で死去。

■星新一の考えと結果

(考え)ちょっとでもいいから面白かったと思ってもらえるもの、この作品に巡り会うために生きていてよかったと思ってもらえるものをつくる。そしてその作品は子どもがいる限り、読み続けられるようなものでなくてはならない。
(結果)作者の死後も改版・刊行されただけでなく、世界20ヵ国で翻訳出版され、たくさんの人に読み継がれることになった。

■星新一のネットワーク

○心動かされた人々・系譜

レイ・ブラッドベリ、シェクリィ、ヴェルヌ、太宰治、ヘンリー・スレッサー、アナトール・フランス、星一、江戸川乱歩、谷崎潤一郎、広瀬正ビスマルクノイマン

○同時代の関連する人々

手塚治虫、小松左京、筒井康隆、広瀬正、新井素子、和田誠

○才能

東京大学農芸化学の分野に進み、ペニシリンの実験を行った。実験では常識を踏まえた上で、常識の逆をやる方法をとった。
短くうまくまとめる才能があった。造語をつくることが大好きだった。
頭の回転が速いというのではなく、皆が想定しないような突拍子もないことをぽんぽんと言って、周りをあっといわせた。そのために、読んで面白いと思った小説や映画、新聞などの小さな記事を暗記していた。

○生活

古典や常識を踏まえる生活。現代と未来につながる流れがあるから変革は可能だと、ことわざや落語といった古典を重視していた。
何事にも真摯に向き合う生活。仕事はもちろんのこと、子供の質問でも、わからないことは辞典などで調べてから答えた。制作中でも一旦筆を止め、いいかげんな返事をすることはなかった。

■星新一の参考文献

最相葉月著『星新一 1001話をつくった人』(新潮社)
(星新一の生涯を詳細に描いた評伝)
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阿部祐太著『よき人々の歴史』(阿部出版)
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■星新一の著作

星新一著『きまぐれ星のメモ』(角川文庫)
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星新一著『きまぐれ遊歩道』(新潮社)
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星新一著、新井素子編『ほしのはじまり』(角川書店)
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その他の作品目録は以下のサイト
星新一公式サイト