アンリ・マティスは20世紀を代表するフランス人の画家。
それまでの伝統的な写実主義とは一線を画して、形態の単純化と大胆な変形、そして鮮やかな色彩によって絵画を表現した。
「フォーヴィスム(野獣派)」と呼ばれる。代表作としては、《豪奢、静寂、逸楽》、《帽子の女》、《赤のアトリエ》の他に、壁画《ダンス》や切り絵による《ジャズ》などがある。
世界中の人々を感動させ、その後の美術に大きな影響を与えた彼の作品の本質はいったいなんだろうか。
(『よき人々の系譜』より)
1869年 フランスのカトー=カンブレッジに生まれる。
1890年 病気療養中に絵画と出会う。
1893年 モローの教室に入る。
1895年 パリのエコール・デ・ボザール(国立美術学校)合格。
1896年 《読書の女》ほか4点を国民美術協会のサロンに出展。
1904年 《豪奢、静寂、逸楽》を制作。シニャックに買い取られる。
1905年 《帽子の女》をサロン・ドートンヌに出品。「フォーヴ」派と名付けられる。
1906年 《生きる喜び》をサロン・デ・ザンデパンダンに出品。
1910年 《ダンスⅡ》、《音楽》をサロン・ドートンヌに出品。
1931年 バーンズ財団ための壁画《ダンス》制作
1941年 腸疾患の手術。
1947年 切り絵集《ジャズ》を発表。ロザリオ礼拝堂の仕事を始める。
1950年 ヴァンスのロザリオ礼拝堂完成。
ヴェネツィア・ビエンナーレ絵画部門最優秀賞受賞。
1954年 84歳で死去。
(考え)素直な感情で体験する子どもの意見が正しい。子どものようでありたい。
(結果)理論や知識を問わず、時代を超えてよいと感ずる作品を制作した。
ピカソ、ピサロ、ブーグロー、モロー、シニャック、ドラン、ブラマンク
子どもたちは、マティスが仕事に集中できるよう厳しくしつけられた。食事の時間でさえも父親を刺激しないよう静かにしていたほどだ。しかし、出来上がった作品には自由に意見することが許された。
ハイデン・ヘーラー(天野知香訳)『マチスの肖像』(青土社、1997)
(マティスの生涯を知る入門書)
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ヒラリー・スパング(野中邦子訳)『マティス 知られざる生涯』(白水社、2012)
(マティスの生活談、家族との関係などが豊富に盛り込まれた伝記)
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阿部祐太著『よき人々の系譜』(阿部出版)
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マティス(二見史郎訳)『マティス 画家のノート』(みすず書房、1978)
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フォルクマール・エッサース『マティス』(TASCHEN、2006)
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ジル・ネレ『マティス 切り絵』(TASCHEN、2004)
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《豪奢、静寂、逸楽》
《帽子の女》
《赤いアトリエ》
《生きる喜び》
《青い裸婦、ビスクラの思い出》
《ダンスⅠ》
壁画《ダンス》
切り絵集《ジャズ》
ヴァンスのロザリオ礼拝堂