道元は、鎌倉時代の禅僧で、日本曹洞宗開祖として知られている。
日本にはじめて禅宗を伝えのは臨済宗の栄西だが、本格的に導入したのは道元であると位置づけられている。著書で、「仏教の本質を明らかにする書物」を意味する『正法眼藏』は、多くの人に読み継がれ、仏教以外の分野でも大きな影響を与えてきた。
道元は教養や身分を問わず、人は誰でも仏法を悟るべき能力を備えていると考えていた。そしてすべての人が元々持っている仏性は自力で目覚め、発揮できると説いた。
(『よき人々の系譜』より)
1200年 京都に生まれる。
1213年 出家。
1217年 比叡山を下りて建仁寺に入る。
1223年 宋に渡る。
1225年 天童山にて如浄に師事。
1227年 帰国。
1230年 建仁寺を出て、深草の安養院に移る。
1231年 『正法眼蔵』を書き始める。
1233年 興聖寺建立。
1243年 比叡山からの圧力により、弟子と共に北越入山。
1244年 越前に大仏寺(後に永平寺に改称)建立。
1247年 鎌倉にて活動。北条時頼に法談。
1253年 54歳で亡くなる。
(考え)無教養や身分を問わず、人は誰でも仏法を悟るべき能力を備えている。
(結果)道元の影響は時代を超え、禅宗に限らず多岐に及んだ。
明全、如浄、北条泰時、北条時頼
僧は、人々に正しいことを伝える立場にある。自分自身が整っていなければ、間違ったことを多くの人々に伝え、かえって迷いを増やすことになってしまう。自分を厳しく律した生活を送った。
水野弘元『修証義の仏教』(春秋社、1968)
(すべて『正法眼蔵』からの引用で書かれており、短いので道元の入門書としてよい)
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竹内道雄『新稿版 道元』(吉川弘文社、1992)
(道元の思想よりも、その生涯についての理解を深められる)
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鏡島元隆『道元禅師語録』(講談社学術文庫、1990)
(正法眼蔵以外の様々な道元の語録を収録)
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阿部祐太著『よき人々の系譜』(阿部出版)
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道元(寺田透 水野弥穂子校注)『日本思想体系13 道元』上・下(岩波書店、1972)
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道元『正法眼蔵-本山版縮刷』(鴻盟社、1952)
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道元(石井恭二訳)『現代文訳 正法眼蔵』全5巻(河出文庫、2004)
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